プール
投稿者:あ ゆ 様


 前書き。
 恐怖系サイトを運営している者同士
 お互いの体験談を交換してみようと試みた今回初めての企画。
 お互いのお話も掲載され、遂に夢のコラボが完成です♪


あゆが二十歳頃の話です。

当時の彼氏と、京都市北部にあったプールへ遊びに行きました。

そこは山の中腹にあって
軽い運動ができる位のスポーツ施設や小さな遊園地が併設されていました。
入場料がちょっと高めだったので
それまで行った事がなかったのですが
タダ券を手に入れたので行くことにしたのです。

そのプールは山の中にあり、交通の便が悪い事と
料金が高めだった為か、真夏にも関わらずあまり人がいませんでした。
大きな円形のプールが真ん中にあり、水深を変えることで
子供向けの浅い部分と、大人向けの深い部分を作っていました。

あゆと彼氏は
始めは浮き輪につかまって漂ったり、ビーチボールで遊んだりしていました。
そのうち、更に人が少ない一番深い部分へ行きました。

山の中なので、真夏とは言えもともと気温は低かったのですが
水深が深い部分は更に気温が低く感じました。
ずっと水に入っているからだろうと、あまり深く考えませんでした。
浮き輪につかまって二人で遊んでいたのですが
急に彼氏が 「 気をつけ 」 の姿勢のように、ピシッと直立しました。
そして真っ青な顔をして、あゆの後ろを凝視しているのです。

その頃にはあゆの寒気もピークで
プールに入っているとはいえ、真夏の炎天下にぷるぷる震える程でした。
とにかく彼氏の様子がおかしいので、『 どうしたん? 』 と聞くと
『 後ろ… 』 と言ってあゆの後ろを見つめています。
あゆは 「 振り向いたらあかん… 」 と思いつつも、つい後ろを見てしまいました。

すると、肩から上だけの女の人が、こっちを見ながら浮かんでいました。
プールの水は透明で、水面下もはっきり見えます。
なのにその女の人は、水から下がなかったのです。
更に結構距離が近いにもかかわらず、顔がはっきり見えません。
まるで薄墨で塗りつぶしたように、ぼんやりした黒一色でした。
それなのに、あゆ達を見る目だけははっきりわかりました。
まるでビー玉の肉弾
( 透き通ってなくて、乳白色で筆で書いたような
    赤や青などの線がすぅ〜っと入っているやつ )
のような目で、あゆ達を睨みつけていました。
髪の長さは肩位まであり
その毛先が頭の周りを縁取るように、水面に広がっていました。
その黒い塊が、ぷかぷか水に浮いて
白く濁った目でじぃ〜っとあゆ達を睨みつけているのです。

あゆ達の異変に気付いたようで
監視員のお兄さんが、すぐにプールから上がるように言いました。
その声を聞いて我に返ったあゆ達は、慌ててプールから上がりました。
他の人達にも見えた人がいたようで、ちょっとした騒ぎになっていました。
あゆ達はすぐにプールを出て、逃げるように帰りました。
結局、あの女の人が
なぜあんな姿であのプールにいたのか、わかりません。
その後、あの施設全体が一旦閉鎖され
今は綺麗にリニューアルされて再開されているようですが
あれ以来あの場所には行ってません。

霊山のひとつである比叡山のすぐ近くだったからなのか
似たような話は、それから後に聞くことはありました。


Special Thanks あゆ様 あゆさんサイト → Hearty



メニューへ戻る  トップへ戻る