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四十四、五話に出てくる従兄弟のお家で体験したお話です。
夏休みのある日、マンション敷地内で 《 バラ当て 》 をしていました。 ( バラ当てとは、ボールを使った鬼ごっこの様な遊びで ボールを持っている者が鬼、ボールを相手に当てると 当てられた者が鬼になるという遊びです ) マンションの敷地は、駐車場と建物しかなく あまり広くないので、ボールを当てたり当てられたりの繰り返しです。 マンションには片側にしか階段はなくてエレベーターはありません。 ベランダが無いので屋上は開放されていました。 駐車場の車の陰に隠れていると階段を上がる鬼の姿が見えました。 逃げてばかりいるのもつまらないので 気付かれないようにこちらから鬼に近づこうと思った時の事です。 素早く階段の下まで駆け寄り 足音を忍ばせて小走りに鬼の居る下の階まで上りました。 「 たっ・ たっ・ たっ・ 」 と、鬼の足音はゆっくりと上がって行きます。 少し間隔を取り後をつけます。 最上階を過ぎても足音は上がっています。 そぉっと屋上まで辿り着いた管理人は 開いているドアの隅から屋上の様子をうかがいました。 見える範囲に鬼の姿が見当たらないので 顔だけ出して屋上の全てを確認してみましたが・ 鬼の姿はありません・ 凹凸もない長方形の屋上で 周りは高いフェンスに囲われているので隠れる場所などありません・・ 「 なんで?・ 何処に行ったんやろ?・・ 」 と、思っていた時 『 うわぁ〜最悪! 』 と、下から声がするので 屋上のフェンス越しに下を見ると 駐車場で鬼にボールを当てられた従兄弟の姿が見えました。 鬼と誰かを間違えて足音を追って来たにしても 屋上に足音の主が居ないとおかしいですよねぇ?・・ それから後日、一度だけ上記と反対の体験もした事があります。 鬼に追われて屋上まで駆け上がり ドアを出て直ぐの所で壁に背中を付けて隠れていた時の事です。 「 タッタッタッタッ 」 と、小走りの足音が近づいて来ます。 ドア直前まで足音が聞こえてきた時 「 あっ! 来る! 」 と、思ったと同時にピタッと足音が止まりました。 数秒経っても屋上へ出てくる気配はありません。 「 なんで出てこないんだろう? 」 と、思い 顔だけ出して階段の方を覗いてみましたが・ 誰も居ません・・・ さすがにこの時は・ 身体全体に悪寒を感じましたので霊の仕業だと直ぐに気付きましたが・・・ |